愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】



「あ、涼子!連れてきたの?」

「うん」



あたしを連れてきたギャル女は涼子と言うらしい。

教室内にはカーテンで仕切られた簡易的な試着室らしきものがあり、固めて置かれた机の上にはメイク用品が山のように置いてある。



「ちょ、ここで何するの?!」



嫌な予感がして、声を上げる。



「え? 何って、衣装合わせに決まってるでしょ! あんたには当日、客寄せパンダになってもらうんだから!」

「はぁ?! 誰がそんなことやるって言ったのよ!」

「大河さんたちから許可はもらってるんだから! 大人しくコレに着替えなさい!」



涼子に無理矢理渡されたのはメイド服。

客寄せパンダって……そこまで言うのなら、むしろ潔くも感じる。

あたしの仕事って、多分これのことだったんだろうな。

そのまま試着室に放り込まれて、一方的にカーテンを閉められた。



「あたし何も聞いてないんだけど!」
「そりゃーあんた、休みだったもん。でも、そっちの都合で出し物決めたんだから、このくらいやってもらわないと割に合わないわ」
「こっちの都合……?」