今までずっと一人だったから、これからも一人で生きていくんだ、って嫌でも考える。
蓮がいても、みんながいても。
だから、何度でも言ってほしい。
“一人じゃない”、“一緒にいる”って。
「ああ。絶対に一人にしない。ずっと一緒にいる」
蓮の腕の中で、胸元にしがみつく。涙腺が壊れてしまったみたいに、涙が止まらない。
あたしはしばらく、そのまま泣き続けた。
蓮の手のひらが、赤子をあやすように優しく背中を叩く。
「落ち着いたか?」
「ん……ごめ、ん……」
「謝んな。寒くないか?」
さっきまで夢を見てパニックだったから体が震えていたけど、寒くはなかった。
熱は上がったけど、寒気はなかったみたい。蓮を見て頷いてみせる。
それにしてもあたし、普段だったら絶対言わないようなことを口走っていた気がするんだけど……。
恥ずかしい。穴があったら入りたい。
「食欲は?もう昼だけど」
「あんまり食べたくない……」
熱のせいでだるい体は、動かすのも面倒で食事なんてとても重労働のように思えてくる。



