愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】


どうして。他の誰かから同じことを言われても、絶対に信じられないのに。

嘘ばっかりだって、あたしなんかどこも綺麗じゃないって、思うのに。

どうして蓮から言われると、こんなにも嬉しいんだろう。

どうして蓮から言われると、馬鹿みたいに信じちゃうんだろう。

あたしも好きな人の前では、馬鹿で単純な女でしかない。



「ほんとに?汚くない?」

「ああ。当然だろ」



優しく微笑む蓮に、また涙が出てくる。

あたしが汚くないっていうなら、ちょっとくらいわがまま言ってもいいかなぁ……。



「れん……」

「ん?」

「お願い、一人にしないで」



一人は寂しい。一人は苦しい。一人は悲しい。

あたしが汚くないなら、綺麗だって言ってくれるなら、これからもそばにいて欲しい。一人にしないでほしい。

蓮たちに出会っていなかったら、こんなこと思わなかったと思う。でも、一人じゃない嬉しさも楽しさも、知ってしまった。

だから余計に、一人になることが怖い。