愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】



会場に入れば、それなりにもう人がいた。

なんとなくテレビで見たことのあるような顔もちらほらいて、なんだか場違いな気がする。



「ちょっと俺、挨拶回りしてくる」



しばらくして、颯はあたしたちのそばから離れていく。



「俺も親父んとこ行ってくるよ。最初の挨拶とかあるからしばらくは戻って来れないけど、適当に楽しんでて」



タカもそう言って、離れていってしまう。

取り残されたあたしと蓮は、どうしたものかと目を合わせた。



「なんか、すごいね……」

「あぁ」

「蓮は、来たことあるんだよね?」

「何回かな」

「ふーん……」



その後もしばらくどうでもいい話をしていると、タカのお父さんが壇上に上がり、挨拶を始めた。



「えー今日は――」



タカのお父さんを見るのは初めてだけど、すごく若く見える。

タカみたいな大きい子どもがいるとは思えないくらい。

そんなタカはお父さんから少し離れたところに立っている。