愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】



「で、目ぇつけられたってわけか……」



蓮が小さくため息をつく。



「いろいろ調べられてるかもね。俺のこともつけてたし」



そうだ。あいつら、颯のこともつけてたんだ。

ということは、あたしが蓮と付き合っていて、獅龍にいることもわかった上で狙ってるって事?

獅龍がこの辺では有名なチームだってわかった上で? 蓮がそのトップだとわかった上で? そうだとしたら、相当イカレてる……。



「今日の走りは以前まで大規模に行われていた日程だし、目星つけやすかったのかもな」



大河はそう言って、どうしようもねぇな、と呟いた。



「とりあえず、わかってることを整理しておこう」



颯がノートパソコンを取り出して、そう言う。情報をメモしたいみたいだ。



「名前は……キョウ、だっけ」

「そう。銀髪のほう」

「もう一人は?」

「名前は知らないけど、紺色っぽい、深い青の髪だったはず。ロン毛で、結んでた。あとメガネ」



颯の質問に、隼がテンポ良く答えていく。

ファッションビルで隼はあの二人と会ってるけど、よくそれだけ覚えてるな……。