愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】



「このまま撒くぞ!」



蓮の声に、みんなスピードを上げる。

ナンパ男が小さくなっていく。



「くっそ~、次こそ奪うからな!!!!」



誰のことかは、明白だった。

あのナンパ男、あたしを奪いに来たんだ……。

小さくなって消えていくナンパ男から目をそらして、あたしは蓮の背中にヘルメットを押しつけた。








そのまま倉庫に帰ってきたあたしたちは、ソファーに座ってため息をついていた。



「……で、誰なんだよ、あいつ」

「すげぇしつこかったな……」



光と虎太郎はいなくなった室内で、タカと大河が口を開く。



「真梨ちゃんのこと狙ってたみたいだけど……」



颯がちらり、あたしの方を見ながら言うから、口を開いた。



「この間ショッピングビルでナンパしてきたヤツみたい」

「いつナンパなんかされたんだよ」



大河が不思議そうに言う。



「カフェであたし、お手洗い行ったでしょ? そのとき」

「あぁ……、そう言えば帰ってくるの遅かったな」



納得したように大河が頷く。