愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】




隼は「もう行くよ」そう言って、あたしの腕を引っ張る。



「ちょっと待ってよ~。連絡先くらい教えてくれてもよくな~い? ね? 真梨ちゃん?」



キョウという男があたしの肩を掴んで振り向かせる。



「勝手に名前呼ばないでくれる?」

「え~、かわいい名前だな~と思って呼んじゃった~」



どうも話が通じない。

唯我独尊とはこいつのためにある言葉なんじゃないだろうか。



「おい、キョウ。いい加減そのくらいにしとけ」



スイという男がため息交じりにそう言う。



「え~でも~」

「でもじゃない」

「ちぇ~」



やっと諦めたみたいで、あたしの肩から手を離した。

と思ったら、あたしの髪をするりと撫でるように触れる。



「次会ったら、運命だね」



ゾクリ、背筋が冷えたように感じた。



「絶対会わないし、気安く触らないでくれる」



その手を振り払って、背を向けた。



「隼、行こっ」



隼と一緒に、蓮たちが待っているところへ急ぐ。

男たちはそれ以上、追ってくることはなかった。