愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】




「こら、キョウ。怖がられてるぞ」



キョウと呼ばれたその人の後ろにいたのは、紺色の髪色をした男の人。

長めの髪を後ろで束ねていて、シルバーフレームの眼鏡をしている。

眼鏡越しに見える瞳は、カラコンをつけているのか青色。

あたしの薄い空色とは違う、濃い海の色だ。



「えぇ~、そんなことないよねぇ? ねぇ?」



ち、近い……。



前のめりに、顔を近づけて聞いてくるキョウという男。

オールバックの銀の髪に意思の見えない漆黒の瞳。

背はそんなに高くないと思う。多分隼より少し高いくらい。

眼鏡男は多分颯と同じくらいの身長かな。



「ねぇ、名前教えてよ~。俺、君の事めっちゃタイプなんだけど~」

「……すみません、興味ないので」

「え~、そんなこと言わないでさ~」



キョウという男があたしの腕を掴もうとする。



「やめて!」



その瞬間、その手を振り払った。