「真梨、誰とパーティー行くつもりだ?」
「それは……蓮と、タカ」
颯は別口の招待だから、とりあえず除外。
「よく考えろ。俺とタカと行って、目立たないと思うか?」
蓮は黒髪だけど、オーラがあるしイケメンだし、いつも勝手に周りに人が集まる。
タカなんかは金髪だしまあイケメンだし、声が大きければ背も高い。蓮も高いけど。
「思わない……」
「だよな」
それに、と蓮は続ける。
「真梨一人でもめちゃくちゃ目立つってこと、本当はわかってんだろ?」
……そうだよ。
いつもいつも、この容姿のせいで目立ってきた。
髪と目を黒くしようとも。
だからこそ、少しでも目立たないようにしたかったのに……。
「もう、わかったよ! このドレスにする!」
若干キレながら、試着室に入ってカーテンを素早く止める。
試着室の全身鏡に映った自分を見て、自分にこんなに赤が映えるのかと思った。
このドレスにして良かった、と思った。



