愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】




「試着してみても良いですか?」

「もちろんです! こちらへどうぞ」



試着室に案内されて、まずは黒色のドレスを手に取る。

着替えて試着室のカーテンを開ければお姉さんと菜穂、蓮が待っていた。

お姉さんがパンプスを持ってきてくれて、それを履いて試着室を出る。

試着室の外には壁一面に大きな鏡。

それに映ったあたしの姿は、いつもと違うように見える。



「お似合いです~!」

「うん、すっごくかわいい!」



確かにかわいい。

シンプルだけど、ゴールドの花が華やかで、バランスが良い。

でも……。



「ダメだな」

「え? どうして?」



蓮の一言に、菜穂が不思議そうに首を傾げる。



「かわいいけど、ちょっと重いかな……」



髪も目も黒色で、ドレスも黒色。

統一感がある、と言えば聞こえは良いけど、丈が長いせいでどうしても重く感じてしまう。



「あと15㎝丈が短ければな」



と、蓮が言う。



「うん、そうだよね……次の着てみるね」