愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】




「って、おい! 飽きたってなんだ!」

「うるさい、光。それより、あたし颯に用事があってきたんだけど」

「颯さん?」



虎太郎が首を傾げる。



「うん。濡れた服、洗濯してもらおうと思って」

「あー、そっか。俺たちも洗濯してもらわなきゃな」



隼がそう言って濡れたままのズボンを見せるように軽く引っ張る。



「まあ、俺等は風呂入った後洗ってもらうとして。もう脱いじゃったならそのまま置いとくわけにもいかないもんね」



うんうん、虎太郎が頷く。



「颯かー……、どこだっけ?」

「颯さんなら、さっき洗い物してくるって庭出てったぞ? 大河さんと一緒に」



隼の問いかけに、光が答える。



「そう。わかった、ありがとう」



洗い物ってことは、洗い場だろうか。

今朝の颯と両親の言い合いを思い出す。

洗い場は、あの言い合いが行われていた場所だ。



もう一度3人にお礼を言って、じゃあね、ときびすを返す。

あたしは颯と大河がいる洗い場へ急いだ。





洗い場に行くと、大河が使った食器や器具を洗って、颯がそれを拭いていた。

二人は入ってきたあたしに気がついて、顔だけこちらに向ける。