カナルは、自分のベットでしょんぼりしていた。

(まぁ、もともとの魂じゃからな。どうすることも出来ん…。)


カナルは、もっとしょんぼりした。可哀想になった天使は、1つだけ方法があることをカナルに言った。


(僕は、どうしゅればいいんでちゅか?!)

(うむっ、神様にも言われたが、わしがお前さんの先生として17歳になるまでそばで力の使い方を教えてやる。)


(本当でちゅか!…でも、どうやってでちゅ?)




それからカナルは、天使に話しかけても天使の返事はなかった。

(天使さん、どうしたんでちょ。…そういえば、パパさんもママさんもお家の中でバタバタしてまちゅね、忙しそうにどうしたんでちょ?)



父と母は、家の大掃除をしていた。今日は、日曜日。カナルが生まれて親戚が出産祝いを持ってカナルの顔を見にくることになっていた。





ピンポーン!



「あっ!パパ来たみたいよ!」

母は、少しソワソワしながら身だしなみを整えた。



「はーい、よく来てくれたね。姉さん。」

「あら、あなたも元気そうで何よりよ。」

「お義姉さん。どうも、お久しぶりです。」


そう、今日カナルの家に来たのは、父の姉でカナルにとっては、おばさんだ。色眼鏡をして、キラキラした服に宝石のアクセサリーをつけ、香水と厚化粧をしていた。


おばさんは、リビングに入り、プレゼントを渡して言った。


「これ、出産祝いよ。所で私の可愛い甥っ子は、どこかしら?早く会いたいわ。」


おばさんは、辺りをキョロキョロと嬉しそうに言った。

「あちらです。」と母はベットからカナルを抱き寄せて、おばさんの目の前にやってきた。おばさんは、笑顔でカナルの顔を見た。





「…。え?これが私の甥っ子なの?」


おばさんは、カナルの顔を見るなり母を睨み付けた。

「あなた、本当に弟の子を産んだの。まるで顔が違うじゃないの。」


「いきなり、なんてことを言いだすんだ、姉さん!俺の子に決まってるだろ!」

母は、怒りたい気持ちを我慢して言った。

「お義姉さん、冗談がすぎますよ。まだ、生まれたばかりだから、これからコロコロ顔が変わるものですよ。」