次の日。カナルは、逃げていた。廊下を猛スピードで走っていた。その後ろでジュリが猛スピードで追いかけている。

「いい加減に観念しなさいよ!いい考えでしょ!」

「いーやーだー!健ちゃん助けてよ。」



昨日の出来事の続きを言えば、ジュリの話では女の子の名前は、天見 姫子(あまみ ひめこ)と言う、クラスでもイジメている子たちがいて誰も近づかないが、ジュリは姫子に話しかけている。
ジュリに意見を言うものは誰もいない。恐いからである。
ジュリは、姫子に誕生日の日を聞いていた。今週の土曜日で明後日になる。ジュリは、カナルに姫子にプレゼントを贈って告白をする提案をした。

そして、カナルは…ジュリから逃げていた。そんな恥ずかしいことはしたくないからだ。

カナルは、健ちゃんの後ろに隠れた。健ちゃんは、両手を広げてカナルを隠した、つもりだ。

「健ちゃん、そこをどきなさい!」

健ちゃんは、微々って後退りをする。でも、どかなかった。

「待ってよ、ジュリ。カナルは、天見さんと知り合いじゃないんだよ。天見さんだっていきなり知らない子にプレゼントを貰っても困るだけだよ!」

ジュリは、少し考えた。
「それもそうね…。じゃあ、とりあえず今日の放課後に姫子誘うから、四人で遊びましょ!じゃっ!放課後にねっ。」

ジュリは、一人で喋って一人で決めたら、教室に戻っていった。

健ちゃんとカナルは、呆然となり、またジュリの迫力に圧倒されていた。

「健ちゃん、ジュリと幼なじみだよね。」

「う…、うん。」

「いつも、大変だったんだね。」

「うん。」健ちゃんは、返事をして肩を落とした。



そして、放課後。

健ちゃんとカナルは、ジュリに見つからないようにこっそりと裏門から出ようとしていた。

「健ちゃん、ここまで来れば大丈夫だよ。」

「そんなに甘くないんだよ、ジュリは。」健ちゃんは、まだ肩を落としていた。
「健ちゃんは、傷心ものだな〜(笑)そんなんだから、ジュリになめられるんだよ。大丈夫だよ!所詮、女の子だから。」
カナルは、自信満々に言った。

二人は、裏門から出た。

「ほらねっ、大丈夫だっただろ。」

カナルが笑顔で言った途端、
「待ってたわよ。遅かったわね。」