箱の中には、オレンジ色の毛並みをした猫が入っていた。



ニャ〜ォ、ニャ〜。


「まぁ、可愛い猫さんね。…え?プレゼントってお義姉さん…もしかしして。」


「可愛いでしょ〜?!カナルも遊び友達がほしいと思ってね。この猫も買うつもりじゃなかったのよ。でも、店の横を通ってて、この猫と目が合った瞬間にカナルくんのそばにいさせてあげたいって気持ちになったのよ。変でしょ〜、オホホ…(笑))


天使は、猫に変身をしておばさんに魔法を使ったのだった。


「でも、なんだかカナルも気に入ってるようだし、このまま家族に迎え入れてもいいんじゃないか?」
「それもそうね!お義姉さんありがとうございます。じゃあ、猫さんにも名前つけてあげないとね。何にしようか、パパ?」


(わしは、カッコいい名前がいいの〜。)


天使も少し楽しみにした。

(絶対にジジがいいでちゅ!じぃさんだから。ジジ!ジジ!ねっ、天使さん。)

(嫌じゃわい、そんな名前。お前さん、わしの本当の姿知らんじゃろ!こう見えて、かなりの男前で見た目は、まだ若いんじゃぞ。)


カナルは、疑った目で天使を見た。

(えぇー。僕は、絶対にジジがいいでちゅ。)


天使は、膨れた顔をして嫌そうにした。しかし、さすがはカナルの母と父である。

「そうだ。ジジって言うのはどうだ?」

「いいわね!なんだか私も猫さんを見て、そう思ったのよ。これからよろしくね、ジジ。」


天使は、開いた口がふさがらなかった。