僕は、焦ってはなかった。


団体戦初戦去年の優勝高秋山中学だが練習試合で一勝二敗だった。



僕の中学である棚橋中学とそんなに差はなかった。



僕は、試合開始早々出て行く所で小手を取られていたが、落ち着いていた。



ここまで先鋒を秋山中学が取り次峰は、うちが取り返し、中堅もうちが取ったが、副将は、秋山中学が取り返して二対二だった。



勝負は、大将戦つまり僕にかかっていたのだ。



僕は相手が、勝負を早めに終わらようと出てくる所を、待った。



面を、狙って来るところを、銅を払った。




審判三人が、ぼくの方の赤旗を即座に上げる。



これで一対一だ。



僕は、落ち着いていた。


まるで、バナナちゃんが、お腹の中で大丈夫と言ってくれてる気がした。



しかし、相手に焦りが出ているのを見ると僕にも、不安が出て来てしまった。