満月は人を可笑しくさせる。
でもね…。





綺麗な満月は浄化の力も持ち合わせる。





アナタに願いがあるのなら…。





そんなおとぎ話もあるの…。





「ノア…。一緒にいてくれる?」





邪魔者のいない空。






「永久に…。私だけの黄昏の花。」






約束それは昔むかしの始まりの時…。





やがて朝がやってくる。





狭間の少女は凛とした声で言った。





「約束!」






大輪の笑顔、闇の世界の王は微笑んだ。
愛しいものを抱きしめて。





黄昏時は変化の時間。






ソワレという少女は今日も黄昏時に微笑んだ。






また巡り巡る…。
廻り合わせを知りながら。





今日を生きる。






黄昏の聖女は光と闇を駆け巡る。
黒い天馬に乗って…。





2つの闇に守られながら…。





これはまた別のお話…。





気をつけて。
黄昏時には早くお帰り。




聖女様がそう言った。






夜は暗くて怖い。
闇の世界が広がるよ。





その前にお帰りなさい。





でないと黒い天馬にさらわれるよ。





おとぎ話か言い伝え…。





それは真か偽りか…。






黄昏の聖女は何処か遠くで見守っている。





黒い輝きを抱きしめて。





廻り合わせか運命か…。





闇の世界が広がっている。





無垢な子どもはお帰りなさい。





闇の世界に降り立つ聖女。





狭間に生きる。






「ノア…。」






2つの闇に守られる。






聖女の巡礼は終わらない。





「アナタと一緒なら怖くない。」





凛とした声で言った。






闇の世界に降り立つ聖女は光と闇を駆け巡る。






それもまた別のお話…。





あなたもおとぎ話の住人の仲間入り。






聖マリーヌ教会に伝わるお話…。






end