それにしても

「凪が
今まで分からなかったのって
何か理由があるのか?」

凪のハッキング力は
世界レベル。

なのに何で
今まで気付かなかったのか…

「それは簡単だ。
アイツの名前が
偽名だったからだ。」

…偽名?

「偽名って…
どう言う事だよ。」

「アイツの本名は
阿久津綾-アクツ リョウ-」

阿久津怜?

「じゃあ
佐伯綾-サエキ リョウ-わ…」

「偽名だな。
って言っても
調べた情報だと
アイツの家は
離婚してる。
阿久津は父方で
佐伯は母方…
星羅と婚約する前までは
母方の方に居たから
佐伯綾。でも不自然ではないな。」

確かにな…

「でもよく朔人気付いたな。」

「たまたまだよ。
パーティーに行ったら
アイツが父親と居たから
分かったんだ。」

そう言う事か…

でもこれで
全部が繋がった。

謎だった
アイツの事が全部
分かった。

「凪…
会社も動かすぞ…」

「あ~分かった。」

アイツの家だけは
絶対に許さない。

人一人殺して置いて
罪どころか
自分達の家を使って
圧力をかけて
事件すら
無かった事にした…

アイツの家も
許さない。

全部
とことん
潰してやる。