加速する不安。
見えない強大な『何か』の予感。
今までの起きてきた事件の中でも、今回は虫の知らせが妙にざわつく。
オッサンはそんな胸騒ぎを秘めて、里子のとこへ通じるテラ・ロードを歩んで、それを抜けた。
光りの世界……
いつ来ても、穏やかで心が洗われるような気持ちになる。
ふと進行方向に目をやると、四獣霊達の姿が見えてきた。
そこに居たのは亀咲・獅死雄・火鳥・竜騎の四神全員だ。
「お、やあ、わざわざ遠くからありがと~。その節は、ウチの竜騎がいろいろ迷惑かけたみたいだね~」
火鳥がオッサン達に気付いて、真っ先に話し掛けて来た。
その傍らに頭を撫でられた当の竜騎は、ムスッとして俯いたままである。
続いて亀咲も別のものに反応して、声を出す。
「このチビはアタイ等が責任持ってお仕置きしとくからさ。……って眠り猫ちゃんじゃないか! どうしてここに? ほーらゴロゴロ」
眠り猫は顎を撫でられて、気持ちよさそうに喉を鳴らす。
鬼の彼女が、唯一心を許す相手である。
そんな最中、この輪に自然に加わる者がいた。
……女王里子である。
役者が揃ったので、姿を現し笑顔で迎えてくれた。
「ようこそ、田中さん、眠り猫よ。それとお母さん。体を壊しているのに、騒ぎに巻き込んでしまって申し訳ありませんでした」
そう言って、軽く頭だけ下げて誠意を示していた。
本当に、礼子と違って礼儀正しく律儀な性格。
明らかに、礼子が川から拾ってきた捨て子だろと言いたかったが、オッサンこの場はこらえた



