蝶と蜘蛛1

「ねえ蘭?」

苦しそうにこちらを見つめる。

私は悠然と微笑み掛ける。

「あなたは貴方の運命を背負っているわよね?」

「運命?」

「そう。運命。あなたと同じように私も運命を背負っているのよ。」

「だけど・・」

「聞いて。」

「・・・・・」

「もしも、もしもよ?貴方が私を助けてくれるというならば。私を超えて?」

「紫を超える?」

「ええ。私の力を超えて見せて?」

蘭は暫く黙り込んだ・・・・

「ああ。強くなったら必ず迎えに来る。」

私は静かに頷く。