蝶と蜘蛛1

「え・・・?」

蘭は呆然とこちらを見ている。

「バカね。あなた自分がどんな目にあったか分かってるの?」

珍しく冷静でいられない。
苛立たしげに声を張り上げてしまう。

「どんな目って・・・」

「私が気付かなかったら、貴方紅に生きたまま喰らわれていたのよ?」

「・・・・」

唖然と蘭がしている。

「あなたは人間なのよ?人間が私たちに叶うとでも思ってるの?」

「っやってみなければわからないだろ!?俺は少しは霊力を使える!他の人間とは違うんだよ!」

「へえ・・・そう。」