蝶と蜘蛛1

ため息をひとつついて庭へと歩き出す。

池を覗けば下界が見える。

これは私の得意な術。現幻写し。

私が見たいものが見える。

ああ、また誰かこの屋敷に近づいて来た。

ああ、自分から近づくなんて、バカね。

そう思いその人間の顔をみて驚いた。