「断る。」

「じゃあ貴方はずっとここに囚われているつもりですか?」

流星はすこしあせりながら尋ねてくる。

「私の人生は私のものよ。あなたに縛られたくないのよ。」

「縛るつもりはありません。ただ私のそばにいてほしいだけです。」

「自己満足ね。それが縛っていると私は言っているんだけど?」

煙管を吹かしながら私は彼を嘲笑う。

別に彼が嫌いではない。

しかし、結婚なんてする気はない。

だからわざとこういう態度をとる。