「疲れた」

別に術を使ったからではない。

人間と触れあったからだろう。

でもなぜ蘭を人間界へ返したのだろう。

「キマグレね」

ひとりで呟き納得する。

そして窓辺へ行き煙管を吸う。

見上げた夜空は月夜。

ああ、私はなにがしたいのか分からない。