蘭自由故にいろいろなことに興味がわく。

私は囚われの身。

だからこそ興味なんてない。

それを思い知るのはつまらない。

だけど蘭と話していると嫌でも思い知らされる。

「あんた結局どうするの?」

「え?」

「紅に食べられるの?」

「だからそんなわけないだろ!」

「怒鳴るな。」

私が殺気を込めて睨むと蘭はその場で絶句する。

いいや、喋れないと言った方が正しいだろう。

華の特有霊力の一つ言霊。

言葉だけで相手を縛ることができるもの。