桜香が引き起こした事件のこともあり、中途半端に夢羽に手を出すのはどうかと思う。
たぶん処女だし。
怖がられて拒絶されて、夢羽が本気で俺を嫌ったら?
想羽さんがいなくなった時みてぇな空虚感はもう味わいたくねぇんだ。
「寝んぞ」
「うん…」
真っ赤な顔の夢羽を布団に入れ、俺も横になると自然と腕が回ってくる。
抱きつかれたら感じる愛おしさ。
それだけで全てが満たされる気がするんだ。
「コタロー?」
「なんだよ…」
「あたしとコタローは付き合ってるの?」
「細かいことは気にすんな」
「気になるよ…」
「うるせぇよ。もう黙れ…」
お前に『彼女だ』と言ったら、いつか迎える別れの時に深い傷を負いそうで。
踏み出せてないだけ。
それをめんどくさいとか、今みたいに気にするなとか。
そう言ってはぐらかしてる。
結局俺はただの臆病者じゃねぇか。
眠る前、俺に抱きつく夢羽の腕の力が少し強いことに気づき、ちゃんとしなきゃと思った。
たぶん処女だし。
怖がられて拒絶されて、夢羽が本気で俺を嫌ったら?
想羽さんがいなくなった時みてぇな空虚感はもう味わいたくねぇんだ。
「寝んぞ」
「うん…」
真っ赤な顔の夢羽を布団に入れ、俺も横になると自然と腕が回ってくる。
抱きつかれたら感じる愛おしさ。
それだけで全てが満たされる気がするんだ。
「コタロー?」
「なんだよ…」
「あたしとコタローは付き合ってるの?」
「細かいことは気にすんな」
「気になるよ…」
「うるせぇよ。もう黙れ…」
お前に『彼女だ』と言ったら、いつか迎える別れの時に深い傷を負いそうで。
踏み出せてないだけ。
それをめんどくさいとか、今みたいに気にするなとか。
そう言ってはぐらかしてる。
結局俺はただの臆病者じゃねぇか。
眠る前、俺に抱きつく夢羽の腕の力が少し強いことに気づき、ちゃんとしなきゃと思った。


