1番人手がいるのが次郎の大木の切り出しだった。そちらには、河田が渋々むかい合計で13人が作業にかかった。
作業は、9時過ぎまで続いた。愛弓は、国旗をデコルと皆を、励まして歩いたが7時前には、河田の漁船で和美と一緒に街に戻った。
誰もそれに文句を言わなかった。終わった後の握手会より作業に夢中になっていた。
僕の方の土嚢積みは、地道な作業だった。藤本は、スコップを持って、島の砂を土嚢に入れていた。
「さすがに、最近肉体労働してないとこんな感じだ。」
そう言って軍手を外して僕にてのひらを見せた。マメが出来てそれが潰れて血がにじんでいた。
休憩時間に、藤本と話した。
藤本は、ヤクザというよりも建設業の親方に近かった。
「純一君いよいよ要塞になって来たなあ。
どうだ。逃げ出したいか?」
藤本は、笑いながら言った。
笑うと子供ぽい顔になったが、なかなかの美男子だった。
藤本は、煙草をくわえかけてやめた。


