「次郎この野郎出てきやがれ!!」



声が割れて聞こえたが、何だか友好的でないのは、分かった。



「倉木自らかよ。」


次郎は、笑いながら洞窟を出た。



海の上に河田の漁船かなり大きめの漁船が泊まっていた。


その上に何人かの男達が居て白い派手なジャージの男がスピーカーを持って怒鳴っていた。



「倉木ご苦労なこったなあ。」



次郎は、スピーカーを使わずとも充分に声が通った。



「ご苦労も何も次郎てめえがやる事全て気に入らないね。」


倉木と呼ばれた白い派手なジャージの男は、言い返した。


倉木と言えば立竜会の組長だが組長自らこんな所に出てくるのかとは、僕には、信じられなかった。


「倉木のおっさん、あんたの来る所じゃないよ~だ。」



愛弓が近くにあった石を投げつけた。



「次郎、こんな可愛い子も仲間か。」