次郎が大きな身体を縮めて洞窟に入って行く。


河田も僕もそれに続いた。



「河田。もう少し住みやすいようにしなくっちゃいけないなあ。毛布や、簡単な生活用品をこっちにも持って来よう。」


河田も僕も洞窟の中に入った。


向こうの洞窟と比べてかなり暗い。


次郎のライトに照らさて箱が見えた。


プラスチックの四角い縦横50センチ強の箱で肩に掛ける用なのか布製のストラップが付いていた。

驚いたのが、箱に『火薬』と書かれていた事だった。



「次郎さん火薬ってなんですか?」



「マイトだよ。」



次郎は、素っ気なく答えた。



「ダイナマイトだよ。」



河田がフォローを入れてくれた。


ダイナマイトってマジかよって僕は、思ったが国と戦争なんだと思い直した。


その時漁船のエンジン音とスピーカーからか人の声が聞こえた。