愛弓の状態を次郎がじっくり見ていたが、少しだけほっとしたような顔をした。
僕の見た所では、腕からと太ももの端から出血していた。
愛弓は、気を失っていたが頭をゆっくり振りながら起きようとした。
「愛弓ちゃん、無理するな。
寝てろ。
傷は、貫通してるから大丈夫だ。」
愛弓は、自分自身が仕掛けたダイナマイトの爆風を受けて気絶したようだった。
あれだけ素早くダイナマイトを仕掛けたのだから自分自身が逃げる暇がなかったのだろう。
次郎の腕の傷と太ももの傷を僕が見てると次郎は、笑いながら言った。
「貫通してるよ。大丈夫だ。
問題があるとしたら愛弓ちゃんだよ。
頭に衝撃を受けている。
何とか島を出そう。
それと、仲間に動物病院の獣医がいただろう。
あの獣医には、ある程度道具類も持って来てくれと言ってあるから呼んでくれ。
それと、この自衛隊員は、向こうに渡せ。
向こうの方が治療出きるはずだしどうとでもなるだろう。
渡す変わりに愛弓ちゃんを島から出すのに攻撃するなと言え。」
次郎は、そう言うとぐったりしたように、岩壁にもたれかかった。
僕は、急いで獣医を探しに出ると見つけて引っ張って来た。
30代半ばだろうか痩せた男だったがしっかり鞄に道具箱を詰め込んで来ていた。
自分の出番が来たのが少し嬉しそうだった。
僕は、拡声器を持って浜辺に出ようとしたら愛弓に止められた。
「絶対帰らないからね!」


