次の日に作業に来た人は、若干だが人数が減っていた。
しかし、皆、特にそれには、触れずに黙々と作業を行った。
海上保安庁の船が来たのが、昼過ぎだった。
一隻だけが、島からかなり遠い場所に停泊してスピーカーから声が聞こえ始めた。
「大小島を不法占拠する山中次郎とその他の人達に告ぐ。
明日海上保安庁の船10隻と自衛隊の輸送船2隻であなた達を捕獲します。
今のうちに逃げておけば、罪に問われるのは、山中次郎とほんの数名になるようです。
明日の昼までには、島を出て下さい。」
海上保安の船は、同じ事を三度言うと素早く戻って行った。
「なによ!あれは。
脅してんの?次郎さんと数名だけって何よ!」
愛弓が怒りの声をあげた。
次郎と数名だけを、罪に問うなら他の人々は、罪に問われないと言いたいのだろう。
そうして少しでもこちらの人数を減らしたいようだった。
次郎の方を見るとニヤニヤ笑っていた。
「自衛隊の輸送船が1隻増えたか。」
次郎が、ニヤニヤ笑いながら言った。


