どちらがダメージが大きいかと言えば僕だろうが、スタミナの消耗が激しいのは、藤本の方だろうと思えた。
藤本は、低い姿勢のまま腰から何かを取り出した。
次郎が藤本にやったナイフだった。
藤本は、薄笑いを浮かべた。
「純一!喧嘩は、最後はこうなるんだよ。
次郎のナイフで刺されて死ねばお前も本望だろう!
おっと次郎!動くなよ。
動けば猟銃が狙ってるぜ。
お前の好きな愛弓をな。」
猟銃を持っていた30代の男が愛弓の方に狙いを定めているのが見えた。
「藤本!汚いなあ。
だが、お前の事だからそのくらいは、やるだろうと思ってたよ。
俺は、動かんよ。
純一なら刃物を持ったお前でも勝てるぜ。」
次郎の言葉に少し僕は、びっくりしながらも今の僕なら勝てると信じた。
藤本は、ナイフを片手に持ってジリジリ近づいて来る。
しかし、本当に刺して殺すつもりなら両手で持って突っ込んでくるはずだと思い、わざと僕も距離をぐっと縮めながら藤本の脇腹に蹴りを入れた。
藤本は、これには驚いたようだった。
藤本は、それでも、片手でナイフを持っていた。
僕は、更にもう1発藤本の脇腹に蹴りを入れて前に出ながら藤本の懐にはいるボディに2発パンチを叩き込んだ。
藤本がナイフを振る。
僕は、後ろに下がりながらギリギリでそれをかわした。


