僕は、考え込んでしまった。
「分かったよ。
藤本、お前の言いたい気持ちは、分かったよ。」
次郎が優しく言った。
「次郎、お前にゃ分からんよ。
俺の気持ちは。
分かった振りをするなよ。」
「分かるぜ。
分かるが、もういい大人だ。
そういうのは、思春期で卒業したよ。
卒業って言うか自分自身に折り合いをつけたよ。
上を見りゃいくらでも上が居るが妬まないようにしょうと思って来たよ。
だが、卒業したつもりが知らないうちに妬んだりな。
そういうのは、俺にもあるぜ。
その度にいい聞かせるんだよ。
人は、人。
俺は、俺ってな。
なかなか上手く行かない事も多いが何とか折り合って来たつもりだよ。」
「何が俺は、俺だよ。
そんなので我慢出来るかよ。
結局お前は、そう言いながら国に嫉妬したんじゃないか?
国家権力に嫉妬したからこういう馬鹿げた事を始めたんじゃないか?」
「藤本、それは、違う気がするよ。
国家権力に嫉妬では、ないなあ。
単純だよ。怒りと使命感だよ。
いや、待て違うか。
自分自身がやりたかっただけか。
本能かな?」
「あのさ、次郎さん分析苦手なんだから辞めたらどうかな?
皆そう言う感情ってあるけれど、問題は、どう行動するかでしょう。」
愛弓がズバリと言ってのけた。


