大木が当たった船は、ノロノロと向きを変えて逃げ始めたが途中で動かなくなり何人もの乗組員が海に飛び込みそれを、他の船が助け上げた。



藤本と僕は、もう1つの洞窟から梯子で降りて、剣の会湯の街解放同盟公認専用戦闘船に乗った。



島の裏から海上保安庁の船の停泊してある表側に周り1隻の船に狙いを定めた。


その船は、1番後方に停泊して様子を伺ってるように見えた。



「あれが、多分1番偉い人が乗ってるはずだ。」



藤本が船を操舵しながら言った。



相手の船の側まで来るとまずは、僕が、ダイナマイトを少し離れた場所に投げた。



海上保安庁の船が、揺れた。



次に僕は、乗組員が不安気に見ている甲板に向かって拳銃で1発威嚇射撃をした。



それでも頭だけ覗かせてこちらを見ている乗組員がいた。



藤本は、ちょっと大げさな身振りで手榴弾を取り出してビンを抜くと船の横腹めがけて投げた。



僕も、藤本に続いて手榴弾を投げた。



船は、衝撃で激しく揺れしばらくすると傾き始めた。



藤本と僕は、猟銃を取り出すと何発か空に向かって撃った。


傾き始めた船には、直ぐに救助の船がやって来た。



4隻の船のうち2隻が使い物にならなくなり残りの2隻に乗組員を全員乗せると慌て海上保安庁の船は、大小島を離れた。