あの夜から少し経った晴れた日に、海上保安庁の船が4隻で島にやって来た。



「4隻か。今度は、多少やる気かな。

1隻か2隻、沈めてやろうぜ。」



次郎は、そう言うと藤本と僕に、剣の会湯の街解放同盟公認専用戦闘船に乗って1隻沈めろと言った。



ただし、死者を出さないようにと怪我人もなるべく出さないようにと念を押した。



猟銃を2丁とダイナマイトと手榴弾そして僕は、腰に拳銃も差し込んでいた。



次郎が拳銃を使えと言ったからだ。



相手にこういう武器もあると見せつける為だった。


撃つのは、1発か2発にしておけと言った。


次郎は、戦闘船に乗るのは、ギリギリまで待てとも言った。


藤本も僕も準備をすると次郎がどう出るのか観ていた。



次郎は、上島、河田、佐竹と何人かの人達を山に上がらせていた。



「ここは、日本固有の領土だ。

速やかに島を出ていきなさい。」



海上保安庁の船からスピーカーを通して警告の言葉が発せられた。



次郎は、愛弓が洞窟から持って来たハンドスピーカーで反論した。



「ここは、新·日本の領土だ。

文句があるなら上がって来いよ。」



4隻のうちの1隻がどんどん島に、近づいて来た。



「いいぞ。もっと近づけ。」



次郎が呟いた。