「わお!吉井のおじいちゃんありがとう。」



愛弓は、そう言うと拳銃を1つ取り安全装置を外して僕の股間に向けた。



「これさえなければ困らないから撃っちゃうかな。」



「愛弓ちゃん勘弁してよ。

それに、なぜ、使えるの?」



「そりゃ、韓国に旅行に行った時に、練習したんだよ。

猟銃だって今じゃその辺の猟師には負けないよ。」



愛弓が安全装置を戻しながら言った。



「愛弓ちゃん護身用に持っておけよ。
玉をブチ抜かないでくれよ。
純一、お前もだ。」


次郎は、そう言うと自分の銃の弾丸を確認すると空に向かってパンパンパンと何発も撃った。



「次郎、もう1発しか残ってないぜ。」


吉井が笑みを浮かべて言った。



「1発ありゃ1人殺るのにゃ充分でしょう。
俺も含めてね。」



吉井は、実に愉快そうな顔をしながら言った。



「お前らしいな。」


「猟銃もありますがこれの方が便利な場合もありますからね。」



次郎、ニヤリと笑った。



「死にたかないですが、出来れば死人は、少ない方がいいでしょう。

死ぬ時は、どうせ1人ですが俺には、沢山のいい思い出がありますから。」