「あらあ。純一君なら私は、覗いてもいいわよ。」



和美が柔らかく笑った。



「だけど、うちの旦那は、駄目ね。

覗くより覗かれるのが好きじゃないMだしね。」



「わぁ!和美さん河田ちゃんのそういうの聞きたくないよ!」



2人は、なんだかんだ言いながらも仲良く温泉小屋に入って行った。


次郎は、せっかくの温泉だから女性2人を最初に入らせようとしたが愛弓も和美も次郎と僕に、先に入るようにと強く言って来た。


2人の優しさだった。


温泉に小屋を建てたのは、長期に渡り島に居る愛弓の為だった。


愛弓は、それを分かっている為に小屋を建てる時に、わざと次郎に言った。



「小屋なんて要らないよ。

私は、皆に見せても恥ずかしくないもん。

なるほど。純一君が皆に見せられない身体なのね~まだ子供とかかな?いいお医者さん紹介するよ。

それに、次郎さん小屋建てるなら洞窟に住まないで住居用の小屋を建てた方がいい気がするけど。

まぁそうなるとさすがに性欲小僧我慢出来なくて襲うかな?」



愛弓は、照れをこういう風にしか表現出来ないのが分かっている為僕は、笑うだけだった。


小屋の中から2人のはしゃぐ声がした。


「あ~次は河田ちゃんと俺と親方と佐竹だねぇ。」



藤本がのんびりした声を出した。


温泉によりどうなるか分からないが出たのだから楽しまないともったいないと僕は、思った。