次郎も作業に参加しようとしたが上島や藤本が温泉の発見者なんだからと強く言い何とか押さえた。
温泉小屋が出来て最初に入ったのは、次郎と僕だった。
次郎の裸を見て新ためて驚いた。
あちこちに裂傷の跡や赤黒く変色した箇所が無数にあった。
新しく縫った跡は、ひきつれてるように見えた。
次郎は、僕の視線を感じたようだが明るく言った。
「純一、お前ほとんど水で身体拭くだけだっただろう。
しっかり洗えよ。
特に股間は、臭いよお前。」
確かに、ほとんど水で身体を拭くだけかたまに、お湯を沸かして身体を簡単に洗うだけだった。
石鹸をタオルに付け何度も身体を洗った。
髪を洗おうとしたら最初は、全くシャンプーの泡が立たずに5回も頭を洗ってやっとすっきりした。
もちろん股間も入念に洗った。
次郎が先に入っていた温泉に浸かると毛穴が少しずつ拡いて行くような気がした。
温泉は、少し熱めだったが久しぶりの入浴に何とも言えない快感を覚えた。
この温泉は、源泉をそのまま入れていた。
量は、沢山出なかったが1日で充分のお湯が浴槽に貯まり、余ったお湯は、少しずつ海に流れるように設計してあった。
何とも贅沢な温泉だった。
上島や次郎の話しによると本格的に掘削作業をすればまだまだ沢山のお湯が出るのでは、との事だった。


