やはりか大小島。


だいたい大小島って名前がふざけてる大きい島なのか小さい島なのか分からない。


実際は、小さい無人島だった。


この温泉だけが取り柄の地方観光都市で唯一の無人島だった。

小さな無人島だった。



「俺は、もう我慢ならん。明後日にでも大小島で独立を宣言するぞ。

モンモンの愛弓(アユミ)ちゃんも参加してくれる」



次郎は、串焼きセットの焼き鳥を、親の仇のように食べながら言った。



「え!モンモンの愛弓ちゃん?あの子いつから剣の会なんですか?」



「すまん。言ってなかったか。一昨日からだ。小さい時に2週間剣道やってたらしい。やっと聞き出したよ。」



次郎は顔を赤らめて言った。


2週間、僕よりヒドイ。


「準備は、ほとんど出来てるあとは、純一がコンピューターに独立宣言を書いてくれたらいい。

関白宣言じゃないぞ。間違えるなよ。人間宣言でもないからな。

明後日の朝七時には港から出発して大小島を我々の固有の独立した島だと宣言するからな。」