「造反者ですかあ?そりゃないでしょ。」
「それは、俺もないと思うが分からないよ。
そのくらいに思ってた方がいいよ。
人間は、いざって時には、だいたい強い方に味方するからな。
この場合明らかに強い方ってのは、俺達じゃないよな。」
「そうですね。」
「気楽に考えろ。仲間は、有り難いが死ぬ時は、1人だ。」
次郎は、そう言うとボールペンを手に持ってクルクル回した。
確かに、死ぬ時は1人だが、次郎の少し醒めた言い方に驚いた。
「だがなあ、仲間は有り難いんだぜ。
死ぬ時に仲間の事や友人の事や両親の事を思って死ねたらいいじゃないか。
特攻隊の人達だってきっとそう思いながら死んだんじゃないかな。
お国の為って言うより国に住む仲間や友人両親、嫁さん子供の事を思いながら死んでいったはずだと思いよ。
まぁ薬を飲んで訳分からなくてもそれは考えたんじゃないかな。
俺は、そう思いたいよ。」
「そうですね。」
「国家を信用してたかは、別だよな。
だけど、ああいう時代に生まれて洗脳されたんだろうなあ。
俺達も違う意味で洗脳されてるがな。」
「確かに、違う意味で洗脳されてますね。
実は、僕らの洗脳も怖いかもしれませんね。」


