「買ってきましょうか?
何か要る物があれば他にも言って下さい。」



「要らんよ。慣れたらいいだけだ。

他に要る物もないよ。

純一皆待ってるだろう。

早く行け。

俺は、とにかく早く復帰する事を、考えるよ。」



外に出ると皆が車に乗らずに待っていた。



「若いの、とにかくやれよ。

うちの組は、全面的に応援するぜ。


だが1つだけ約束してくれよ。

命は、大事にしてくれよ。

勇気ある撤退ってのもありだからな。

後は、お前さんの判断でうちの組は、どこまでついていくぜ。」



吉井が、ゆっくりした口調で噛みしめるように話した。



僕は、吉井に深々と頭を下げた。



僕らは、港に集まっている。

剣の会の同士の人々と共に2艘の漁船で大小島に戻った。


佐竹も、今回から参加するようになった。


河田と宮本は、2人で土嚢を積んでいたが、僕らが降りると走ってそばまで来た。



「じじ、次郎さん大丈夫なのか?」



河田と宮本がまるで下手なデュエットコンビのように同じ言葉を同時に発した。

どもってる所まで同じだった。