レスリング馬鹿で僕は、思い出した。
確か、この街出身でレスリングの世界大会の常連だった男だった。
オリンピックの有力候補だったが酒の席で暴行したとかでそれきり姿を見なくなっていた。
なるほど。耳が変形してるのは、そのせいか。
「佐竹さん、ところで亀山組にやはり居るのね。」
和美も、佐竹の事を知ってるようだった。
「はい。拾ってもらいましたし、本家からも倉木さんからも、何も連絡ないですから。
それに、次郎さんがこんなに面白い事を始めてますから吉井組長や代行にも良くして貰ってますから。」
「お前なあ拾って貰って直ぐに酔っ払って暴れてんだぞ。
酒は禁止だな。」
「はい。代行から言われてます。辞めましたよ。」
「代行は、毎日島で働いてるんだ。
ちょっとは、反省しないと俺がバラバラにしてやる。
お前のへなちょこタックルなんて俺には無駄だよ。」
「分かってますよ。
次郎さんには、昔はやられましたし、ところでホテル取ってますが直行でいいですかね?」


