カリカリ… あたしがプリントに書き込むシャーペンの音がやけに教室に響く。 (…あ) ふと空木を見ると、ミッキーの少し女子っぽいシャーペンを使って別の課題をやっていた。 空木はクルトガとか機能重視の文房具しか使わないから、何だか意外で笑ってしまった。 「凛?何で笑ってん」 空木が不思議そうに聞く。 「だって…そのシャー…っ」 「しゃー?」 「シャーペン…似合わないし…」 笑いが止まらない。 大人びた顔立ちには不釣り合いだ。