男は舌打ちをする。
「遅かったか…。ま、豆吉っ!今…、城…下が大変なことに……なってるんだ…!」
一生懸命話しているのは伝わるが、聞き取りづらいので一旦休ませて水を飲ませてからもう一度話すように促した。
「―――――それで、城下がどうした?」
「町の噂だから本当かは知らねぇ…。けど、…」
男は唾を飲んでから、ゆっくりと信じられない事実を紡ぎだした。
「伊達政宗が、毒を盛られた…!」
その言葉で先程までがやがやとしていた空気が一気に張り詰め、水が打ったように静かになり、皆が凍った。
「嘘、だろ……?」
誰かがこう言った以降、声を出す者はおらず、口が半開きのまま誰もが立ちつくしていた。
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ひすいの北方襲撃は成功を収めた。
小さな集落だと侮っていたが、そこには沢山の財宝を隠し持っていたのだ。
また、長老を脅し、秘伝の薬を作る行程も聞き出せた。
<獅子>の悠に仲間を殺されてから、ひすいはもうこれ以上の犠牲者を出したくはなかった。
もしものとき、また仲間を失いそうになったらこの秘薬を投与すればいい。
ひすいにとっても、<鷹>にとってもこの襲撃は有意義なものであったのだ。
しかし、…――――


