奥州の山賊





すると豆吉は唇を噛み、俯いた。



「ねぇけど…。けどその前に気恥ずかしすぎて…――――」




そんな様子を見て、源九郎は鼻で笑った。




「初な奴め。――――とまあ、こんなもんだ。嬢ちゃんも安心してここで暮らしな。………裕福とはいえねぇが、あいつら皆根は優しい奴らばかりだからよ」




「………」





「お前さんを襲う奴はいねぇよ」



源九郎は軽やかに笑う。




「何せあいつら、今までこんなに綺麗な女を見たことがねぇからな。皆、腰を抜かしておる」




ひすいの両手を取り、その大きくてゴツゴツした暖かい手で包み込んだ。




「お前さんはな、もうそんなことで抱かれる必要はなくなったのさ。そんなことで金を稼ぐ必要がないのさ」




「あ……」




「お前さんは、今日から俺たち<鷹>の仲間さ。歓迎するよ」




「あ……」





ようやく気がついたのだろう。



ひすいは人との繋がりが欲しかったのだ。



両親――――身寄りの無い彼女が唯一欲したそれを、この源九郎は与えてくれたのだ。




「源、九郎…さん…――――」



「よせ、そこまで偉くない。わしは源九郎、でええ」