奥州の山賊





あらわになった首に散りばめられた鮮やかな朱色―――――




「――――これは…」




政宗もまさかこんなものがあるとは予想も出来なかったのだろう。



「まさか、あやつがやったのか!?」



「違うっ!」



ひすいは首を振る。



「小十郎さんじゃ、ない…」



「小十郎を庇うな」



「庇ってなんかいねぇよ!小十郎さんはこんなことしないっ!」



「では、誰がやったと申す?」



「……」



そこでひすいは黙ってしまった。

<獅子>がやったと言えば政宗はすぐにでも動いて壊滅させてくれるかもしれない。


しかし、彼は天下を取らんとする身―――――



今はおとなしいがいつ尾張の織田信長が攻めてくるかわからない。

それに、奥州付近には越後や甲斐、北条、さらに先を伸ばせば三河といった有力大名が首を揃えている。


同盟を結んでいる国もいくつかあるが、それは暫定的なものでもある。



そんな中で内戦となれば、それを機に攻め込んでくる者もいるかもしれない。