そこにたどり着いたとき、拓けた森の中に一人の男がちだら真っ赤に倒れていた。
間違いなく、<鷹>の仲間だった。
「おい、しっかりしろ!おいっ!」
ひすいは彼の肩を揺すり、意識を確認する。
男は微かに瞳を開きかけた。
「あ、あね…き―――――」
伸ばされた手をひすいは両手でしっかりと握った。
「死ぬなっ!すぐ…、すぐに助けてやるから、もう少し我慢してくれ」
「…………あ、…あ、あ…―――――」
神経の鈍った口で何かを伝えようとしている。
そう悟って周りを伺った。
―――――気配は、ない。
追撃を受ける前に一旦退避するべきだと考えたひすいは男を肩に担ぎ上げた。
その矢先――――――


