「僕は君が好きで、好きで、好きで…たまらない。この想いを的確に表せられないほど君を愛している」
「ゆ、う…………ぉ…まえ…」
「けど僕の想いは君に届かない。君の心は他の男に向いているのだから…。けど、僕は心配してないよ?」
最後に一押しし、ひすいの血で赤くなった手で彼女の頬を撫でた。
「だって、一緒に死ねば一生僕たちは一緒。離れることもない」
その手は力を失くし、下がり落ちる。
そしてだんだんと彼は離れてゆく。
彼の背が地に付くまで、時間の感覚が二倍に増えたように長い。
その間に悠が最期に呟く。
「これで、君…は……、ぼ…くの、も………………の」
満足げに笑う男が悔しくて、ひすいは歯を食い縛る。
勝ったのではないのだ。
負け、そしてこの魂は空へと跳ばなくてはならない。
完全に悠が地に倒れると感覚は戻り、続けてひすいも横倒れた。


