「……頭領が─────姉貴が<獅子>に襲われて、攫われてしまった。大将の死を知るために…」
「何…?!」
「俺はあの人を助けたい。……けど、俺じゃどうにも出来ないんだっ!」
豆吉は跪いた片足の皮膚をギリッと爪痕を遺す。
政宗はその様子を目を細めて見ていた。
「何故そう言い切れる?<鷹>の側近とやら」
その言葉に政宗を見る豆吉の眼が見開いた。
しかし次の瞬間には睨み付け、彼が持っていた刀を足で払い、胸ぐらに手をかけた。
「そんなの…、あの人が愛しているのがあんただからに決まってるだろ…っ!」
政宗を殺しに行ったとき、急に現れた愛する女の目は美しかった。
勢いを抑えることが出来ずに刺してしまった後のあの人の顔…─────
それは自分でも知っている。
あの顔は今の自分だった。
大切な人を守りたいという志の象徴だった。
その瞬間、言わずとも伝わる彼女の心を捉える。
─────もう、自分が入れるような彼女のココロの隙間は無い。
そう思わざるを得なかった。


