「わあっ!ならば父様、稽古をさらに精進しなくてはなりませんね」
「あぁ、そうだな」
政宗は朗らかに梵天丸へと微笑み返した。
それはまるで、『本当の』親子を見ている気がして…───
「楽しみです。────母様も楽しみにして来て下さいませ」
「…………」
「………母様?」
「─────え、…あぁ!楽しみにしてるぜ」
上の空に聞いていた話をひすいはなんとか流すことができた。
梵天丸も返ってきた返事に安心してほっとしたような顔をしている。
──ただ、政宗は違った。
「こいつの母はお前だ。それは何があっても変わらぬ。────…俺の愛する人もな」
この人はわかっている。
ひすいはそう思った。
意志疎通した夜からか、政宗の心が聞こえてくるような気がしていた。
それは政宗にも同じことなんだろう。
秘めた思いを簡単に分かられてしまうのは恥ずかしいが、同時に嬉しい。


