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「よぉ、譲ちゃん」
次に気がつくと、目の前にはずっと会いたかった人がいた。
「源九郎…っ!」
ひすいが彼の名を呼ぶと、にかっと歯を見せて笑った。
源九郎はひすいの目の前で死んだ。
だから、これは夢なのだろう。
死人は絶対に生き返ることはない。
ゆえに、彼を現実として見えているわけではないのだ。
けれども──────
「またあんたに会えるなんてな…、嬉しいよ」
「なぁに、俺はいつだって譲ちゃんのそばにいるさ!例えば、…ここにな」
そう言って源九郎は胸を叩いた。
ひすいもつられて自分の胸に手をあてた。
そして、ふっと鼻を鳴らした。
「そうだよな。あんたは、いつも俺のここで生きてるんだ…」
「そうだぜ。忘れてもいいがな、たまには思い出してくれよ」
─────忘れるわけがねぇじゃねぇか。
あんたとの思い出は全て俺を形作っているんだ。ひとつでも欠けちまえば自分ではなくなってしまうだろう。


